842 会議室

 打ち合わせのスペースを確保することは、なんでもない普通のことだが、つい後回しにして、忘れてしまったり、取り間違えてダブルブッキングしてしまうこともあって、意外と手間が掛かる。さらに取れた部屋が、広いか狭いか、座席は十分にあるか、明るさはどうか…など、気になりだしたらきりがない。まぁ何度も利用したことのある部屋ならば、ある程度想像がつくからいいのだけど、想像がつかないこともある。

 先日がまさにそれだった。
 こちらが予約していた会議室は、こちらの予約した時間を過ぎても、まだその前の打ち合わせが続いていた。その後しばらくして「すみません…」という声と共に、たくさんのおじさんたちがそそくさと部屋から出てきた。入れ替わるようにして、その部屋にはいると、なんだか臭いが…


 男くさい…!!


 そりゃ一カ所に男性が10人近くが閉じこめられていれば、そんなことにもなるでしょう。会議室を見渡しても、空気の出入りができる部分があまりなさそうなので、一度こんな感じで臭いがこもると、なかなか消えてくれない。会議室を設計するときに、このあたりのところを考えなかったのかな…まぁ、会議室が男くさい…という感想を持つ人が出てくるかどうかは、設計する人も思いつかないだろうけど。
 こんなときは、仕方がないから、入口の扉を開け閉めして「巨大団扇」として、空気の入れ換えをする。多少は効果があるのだが、難点を挙げるとすれば「僕がくたびれること」「会議にきちんと参加できないこと」だ。